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ご挨拶

Greeting

平成31年賀詞交歓会挨拶

新年の挨拶をされる吉川会長

 

 

 

 

新年あけましておめでとうございます。

 本日は日本メンテナンス工業会の賀詞交歓会に、昨年以上の多くの方々のご参加をいただき、ありがとうございます。また、経済産業省から製造産業局 産業機械課課長 玉井様、情報化推進係長 山下様のご出席をいただき、誠にありがとうございます。経済産業省の皆様には、平素から当工業会の活動に深いご理解をいただいております。本年も変わらぬご指導のほど、よろしくお願いいたします。加えて、プラントエンジニアリング業界情報誌といえる重化学工業通信社 ENN 編集長 丸田様、化学工業日報社 加納様が、この賀詞交歓会の取材に来られています。皆様と活発な意見交換を重ねていただきたく、お願いいたします。

 さて、今年の国内経済はといいますと、米国のトランプ政権リスクや米中貿易摩擦に加え、英国のユーロ圏離脱などの不安定要因を含んだ中で、昨年末から続く株価の変動があり、アナリストや財界では、先の見通しがつきづらく、良くても低成長に留まるのではないかという予想が大方のところとなっているようです。確かに、昨年後半からは設備投資の伸びも鈍化し、今年はゼネコン系のオリンピック関連工事もピークを迎える年でもあり、建設価格の高騰も相まって一般の設備投資は二の足を踏む状況にあるのかと推測されます。

 しかし、メンテナンス工事を主とする工業会に関係する業界を眺めますと、高経年化が進む装置の安全性や信頼性の向上、災害への強靱化対策などへの設備投資も含めて堅調に推移していると思っています。特に定期修理工事(以下、定修工事)に対する作業員確保の問題が深刻化する中で、定修工事の繁忙年である2020 年に向けた対応について、各社ともに苦労をしておられる状況ではないかと思います。

 定修工事時の作業員の確保の問題は、一昨年に石油化学工業協会殿が設けた定修検討ワーキングの中の「定修工事に関わる意見交換」で、作業員確保の全国規模の状況と厳しくなっている背景を説明し、定修工事時のピークの低減(定修工事時以外でもできる作業は平時で行う)や、定修工事時期の重複の回避を提案しました。ワーキングは検討結果を昨年に答申としてまとめられましたが、定修工事時期の企業の垣根を越えた調整までには至らなかった模様です。

 しかし、この活動を通して定修工事時の人員確保の問題は、設備オーナー側のトップ層にも届いたと感じています。また、特に定修工事時に多くの作業員を必要とする石油業界では元売りの再編が進み、社内での調整も、ある程度の効果が得られる状態になりつつあります。加えて定修工事時期を設備オーナー側で裁量できるスーパー認定制度もスタートしました。しかし、この対応も2024 年以降になるであろうと予想される一方で、それまでに作業員の高齢化も一段と進み、作業員確保の問題は変わらぬ問題としてあり続けることと思っています。

 一方で、若手の入職難の問題に対して工業会としては、メンテナンスという仕事やその社会的意義の理解を就職指導の先生や生徒に深めてもらう必要があるという認識から、学校側へのアプローチを強化しています。その中で、福岡県北九州市にある西日本工業大学殿で、カリキュラムとして設けた設備保全講座の一部を工業会として担わせていただき、来年度も継続する予定であります。また、愛媛県にある公益財団法人えひめ東予産業創造センター殿とも連携して、新居浜高専の学生に向けた「次世代型プラント技術者育成特別課程」の一部に、工業会から講師を派遣することもできました。さらに、昨年7月に日刊工業新聞で掲載された東京都立六郷工科高校の外国人生徒の就労に関する記事を契機として、学校長殿との意見交換も行っております。

 これとは別に、装置の緊急工事や定修工事に対応しているメンテナンス業界にとって、国が進める「働き方改革」の時間外削減も、大きな課題といえます。

これに関しては昨年、厚生労働省から定修工事時の時間外発生実態に関するヒヤリングを受け、現在総務委員会の中でデータ収集を行っているところであります。メンテナンス企業の多くは建設業に分類されることから、現段階では規制強化までにはまだ猶予があるとは言え、人の働き方の問題は同じであり、いろいろなチャンネルを通して設備オーナー側と情報交換を図りながら取り組んでゆきたいと考えています。

 また、一昨年からプラントメンテナンス業に功績にあった技術や人を表彰する制度「日本メンテナンス工業会表彰」を創設し、今年度は第3回目となります。審査のスケジュールもあり今年度の公募はすでに終えておりますが、過去2回にも劣らぬ応募をいただいております。事業規模の小さな会員会社の方でも、得意分野で秀でた実績をお持ちの会社には、今後もぜひふるって応募していただきたく思います。

 最後になりますが、このような広範な活動実績を残せているのは、各委員会を構成している委員の方々の地道な活動があってのことと思っています。

各委員の方には改めて感謝すると共に、委員を出していただいている会員各社の幹部の方々には、工業会の活動に対する一層のご理解とご支援をお願いいたします。そして、本年も各会員様にとって実りある一年に成ることを祈念して、私の年頭の挨拶とさせていただきます。

(平成31年1月22日開催 日本メンテナンス工業会平成31工業会賀詞交歓会会長挨拶より)